SEAFLOOR CONTROL シーフロアコントロール

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一昔前の出来事、私達は石垣島で一人の男と出会った―。

男の出で立ちは坊主に無精ひげ、竿にはテーピングを巻き、リールは傷だらけ。
そして、なにか他の男達とは違う空気を身に纏っていた。

そのただならぬ空気がはたして良いものなのか、はたまた悪いものなのか実態もつかめないまま
なぜか私達はその男と共に海へ出ることとなった。

海の上での男は、どこか遠くを見ながら時折目尻を下げ
別の海を見てはまた目尻を下げと、まるで海と会話しているかの様に見えた。
そこにはとても穏やかな空気が流れていた。

どのくらいその様子が続いていたのだろう。
不意に男がテーピングの貼ったボロボロのタックルを手に取った。
さっきまでの穏やかさから一変して、目を見開いた男が海へジグを投入した。
しなる竿、唸るリール、張り詰める船上の空気。

一投一匹!!

投入するたび魚をかけてあげてくる。それはまるで魚自ら望んで釣られている様だった。
私達は手を止め、その男の頭の先から足の先まで全ての動きに見入ってしまった。
そしていつの間にか男から放たれるオーラに巻き込まれてしまっていた。

なんと表現すればいいんだろう、
『男が男に惚れ込む』ということを初めて感じた瞬間だった。

あの出会いから10年、今でも私達はこの男に奥深いジギングの世界を教えてもらっている。

その男も今やJ.I.G.代表理事。

今でもこうして海で釣りをする楽しみを失っていないのは
代表という多忙な立場にもかかわらず、
たくさんの教えを惜しみなく伝えてくれたその男がいたから。
それは感謝してもしきれないくらいだ。

だから次は私達がその教えを、生き方を、その男の全てを
何か『形』として新しい世代へと残していきたい。

釣りに対する思い、新釣法、道具・・・。
私達はその男『佐藤統洋』を師と仰ぎ
これからより良い物を作っていく。

そうすることが今まで私達に海で釣ることの楽しさ素晴らしさを教えてくれた
そしてもちろんこれからも教えてくれるであろう
その男へのせめてもの恩返しになると信じて・・・。

2011年8月
シーフロアコントロール、ここに始動

一昔前、その後の人生に大きく影響するある男との出逢いがあった。Sの魂を引き継ぐ者達の原点が、今、ここに明かされる。